寄り道
「動物って...かわいい」
最近、テレビや新聞で動物に関した記事をよく目に付く。経済や
社会面を見ていると肩が凝るものばかり。人間に纏わる事が嫌いな
訳ではないが何故かしらそんな気持ちになる。考えて見ると、人間
のように複雑怪奇ではない動物の純粋さ、単純さ。付き合いにおい
て難しい事を考えなくても良いところが好きなのかな。動物の習性
と行動をある程度知り人間にない能力も認める事により、傲慢にな
らずに良い関係でいられると思っている。
先日、会社から家に帰ろうと身支度を済ませた時に、年長の営業
の方がいらっしゃった。「ちょっと挨拶だけ」と言ってたが応接セット
で話している内にいつの間にか犬の話になった。彼は、室内犬より
外で飼う方が好きで、柴犬を飼っているそうだ。私も40年前に北海
道犬を飼っていた。外で飼う犬は散歩は欠かせないので、毎日の散
歩が大変だという日もあった。犬が喜ぶからとその気になって最初
は毎日連れて行くが面倒になり2〜3日休むとついつい1週間以上休
んでしまう。そうすると犬も散歩をせがまなくなり、犬種によっては
チックという症状が出たりするそうだ。いかに犬を疲れさせる散歩を
するか昔の行動を想い出してみた。自分は自転車で走ったり、当時
の小樽は雪が深かったので広場で走らせたりした。その内、犬も疲
れて走らずに私の後を歩いて来るようになる。今では楽しい懐かしい
思い出だ。躾や可愛さなど話が盛り上がり、時間が大幅に過ぎてし
まった。老練な営業マンはこれから恵庭のお客様に会いに行くのだ
と話していたが打ち合わせ時間に間に合ったのだろうか。
犬の話をしていて、ふと、散歩のやり方ひとつ取ってみても飼ってい
るのはこちらだと傲慢な行動をしていたのかなと反省にも似た感情を
持った。そこまで考えなくてもいいか、犬も嬉しそうだったし。
それより問題がある。何事を考えても焦点絞り込めない近頃の私は、
近づく年末年始を上々に迎えれるだろうか。
春風するめ