寄り道
 
  「外食に....」
 
  家の水道管が錆びで、しばらく水を出さないと綺麗な水
 にならない。
  半年前から、水道管破裂した時の修理業者さんに、「次々
 破裂していくよ」といわれていた。
  この家も、私と同じでガタが来ている。
  ついでに風呂とトイレの交換も一緒にする事になったの
 で、2週間ばかり風呂と晩飯を、外でする事になった。
  家内にしてみれば、楽というか、ひとつ楽しみが出来た
 ようなものらしい。
  今の風呂屋さんは、休憩場所に食堂もあり、家内と風呂
 あがる時間を打ち合わせ入浴後、ラーメンを頼んだ。
  ただ、一つ問題があった、私の場合は、白いご飯が必要
 なので困ってしまう。
 どうも、食券を販売する自販機には無いようなので仕方
なく、みそラーメンだけで我慢した。
  そんな調子の外食だと、ストレスが溜まるよ。
  この様な落ち着きのない生活が、続くと気が滅入る。
  家内は、チョット楽した気持ち、どうも、そこんところ
 の意識が違うとことかな。
  外食といったら優雅なイメージだが、現実は違うなぁと
 思いながら、次の日、雑草を取っていたときである。
  家の向かいの人は、玄関前の車をどけて、キャンプ用品
 のテーブルを出し、コンロを置いて食事の用意を始めた。
  ちょうど天気も良い日だから、子供さんが喜んでいた事
 老夫婦も交えて、5人のパーティだ。
  ビールを飲んで、良い雰囲気の若夫婦家族だなと、横目
 で見ていた。
  外食と言えば、これも外食だ。
  確かに、こちらも外でジンギシカンをやりたい気分だが、
 後片付けを考えると二の足踏んでしまう。
なぁんて、年寄りみたいなこと言ってるうちは、駄目か。
 
 私なんぞは庭の雑草を取りながら、家内に、去年と同じ
くらいの毛虫が出ていると言われ、どう対処したら良いも
のかという苦慮している。
 毛虫退治をどうするか、外食より先に解決しなければ
ならなくなった。
  なんで、変な用事が絡むのだろうか。
  お向かいは天国、私は毛虫相手の地獄かよ。
  このように感じることは、問題だろうか。
 
                      春風するめ