寄り道
「私の彼女は...」
久し振りに、お茶のまねごとでもしようと思い、珍し
く家内と車で10分位の距離にある大型スーパに出掛け
た。
休日なせいか賑やかなこと、色んな商品が売り場狭し
と展示されていた。
その中には「良い物で気に入る物あるぞ」と呼びかけて
いるかのような商品が、多くあること。
それを横目で見なががら歩いて行くと、野点の用意を
してあった、お茶屋さんに寄った。
そこで、抹茶と茶巾、茶杓を買うつもりだったが、茶
巾は紙の物で茶杓は置いていないと言うので、買うのを
止め、お茶とお菓子をいただき隣りのお菓子屋さんに、
おいしそうなお菓子が並んでいたので、二品買って帰る
ことにした。
出口に向かって歩いているとき、「二着買えば、半額に
なると」いう呼び込みに誘われるままに売り場に入った
時期外れ物を安売りしているのかなと思ったが、そうで
もないようだ。
外で着るのに少し厚めの上着が欲しいと思っていたの
で、三着良さそうな物をみつけた。
「これ、二着は半額で買えるけど三着目は半額になら
ないよな」と、家内に言ったら、そばにいた店員さんに
「これも半額になるんでしょ」と威圧的に喋りだした。
私には、その様に聞こえたが、更に、「三着買うのだか
らなんぼか安くならないの」と、値切ろうとしている。
私は、値札に約束事を書いてあるのだから無理だと、
思っているのだから、おどろいてしまった。
いつからオバタリアンになっていたのだろうか。
最近、色んな事言っても以前のようにすんなりと、受
け入れてくれたのが、そうでなくなったのは、この事か
と、うなずける気がした。
いや、まだまださ、奮い立たせて家内に、言うのさ「俺
の言うことをすぐ聞け(おらが天下だ)」と、小さい声でね。
そんな事、思うだけでも悲しいね。
この気持ちが彼女の胸に届くのだろうか...と。
春風するめ