寄り道
 
  「気分一転、家庭菜園でも....」
 
  4月から、農業(野菜作り)教室(半年コース)に通いだ
 した。
  仲良く、最後まで家内と一緒に勉強出来るだろうか。
  今度から、庭いじりも自分勝手に出来なくなりそうだ。
  理容院に行くとき、道路側の木イチゴが柵から外れていた
 ので帰ってから縛ることにして出掛けた。
  帰ると、家内がイチゴを縛っていたので、家に入らずに家
 内の指示で動いた。
  手伝いを終わって「なんで、帽子かぶって来ないの」と言
 うのだ。
  こちらとしては、家に入らずに手伝ったのに「有難う」も
 無く小言を頂戴した。
  そのような状況で家庭菜園を、始めようというのだから先が
 思いやられる。
  その前に、化学肥料や農薬を使わない話を聞きに行ったばか
 りなのに、何か割り切れないものが残っている感がある。
 
  でも、春は、植物も動物も動き出す時期だ。
  次女のマメコフ(亀の名前はマメ)も、時々囲いから脱走す
 そのるくらい活発な動き始めた。
  捜すのが大変だ、当然ながら呼んでも返事がないし、どこに
 でも潜り込むので逃げ出さないように囲いの高さを、30cm
 位にした。
  私としては、緑色(優しい色)にしたのだが、家内から苦情が
 出た。
  「日光が、マメコフにあたらない」と言うのだ。
  「今度の日曜日に、透明にプラスチック板で囲いするから」
 と言って納得してもらった。
  この話を次女にしたら、気の毒がっていた。
 
  家内との調整が必要不可欠な、春を迎えた。
  家庭菜園にしても、マメコフに対しての好意が、日光のあた
 る加減から必ずしも良いわけでなく、では、どの様な選択をと
 る方が良いかと、難しい問題と感じる。
  家内に選ばせる方向で、答えを見つけ出す事にした。
  その様にしてやってると思わせないで、やろう。
  晩飯は、何だろうか家内の胸三寸で決まる。
 
  冬眠から目覚めの春、ボヤキの春、やる気を起こす春
 どのような春にしようか。
 
                        春風するめ