寄り道
 
   「雪は、決まった量は降る..」
 
  近頃、雪があまり降らないので助かる。
  札幌だけが少ないらしい。
  他の地方は例年より若干多いとの事。
  ニュースで見る、地球の温暖化のメッセージが毎日の
 ように放送されているものだから、その性で降らないだ
 ろうといつの間にか思い込んでしまっていた。
  つい挨拶の会話の中に「雪少ないですね」と言葉が出
 てしまった。
  「年々少なくなっているが、決まった量だけは降るん
 だよ」と言われ、幾日もたたないうちに3日間続で雪が
 降ってきた。
  その返事の結果は、やりたくない事を理由つけて延ば
 していたのが突然やって来たという感じだった。
 
  いつも思うことだが、やりたくない問題をどの様に処
 理したら良いのだろうかと迷って、時間が来てしまう時
 がある。
  その場合、とにかく行動することにしている。
  あとで文句を言われようが,色々な話題にされようが、
 覚悟しなきゃならないけど。
  その行動とる根拠はと、聞かれても素晴らしい答えを
 持ち合わせていないが、「命までは、取られないべ」と
 いう気持ちですよ。
  私は、これを心意気としていたが、いつの間にか忘れ
 ていた。
 
 何気なく庭を見ていたら、ヒヨドリが木に吊り下げたリ
 ンゴ目当てに来ていた。
  黙って見ていたら、後から来たヒヨドリを追い散らし
 ていた。
  何故リンゴがそこにあるのか、こちらの目的を全く無
 視して自分勝手に追い払っている野郎だ。
  ヒヨドリの行動を見て、自分の状況を重ね合わせる。
 
  環境問題だって、新聞やテレビの報道を疑いも信じ、
 なにが原因でこれからどうなるなど知る由もない私と、
 自分のリンゴだと自分勝手に主張するヒヨドリ。
  今の状況をそのまま受け入れていて、どこか変だと思
 わないで来たのがが不思議だ。
  ヒヨドリの頭の程度と同じで良いのだろうか。
                     春風するめ