ちょっと一休み
「主が居なくなった鳥小屋A」
朝、庭を見る度に主であるニワトリ「ピピコ達」が、元気でいた頃を
思い起こさせる小屋が、まだデーンと鎮座している。
住むニワトリ居なくて、戸が開きっぱなしの小屋は、まぁるで棺桶を
イメージしてしまう雰囲気だ。
この小屋に、新たな猫が時々出入りするようになった。
勿論、スズメは、以前と変わらず小屋を利用している。
私は、ニワトリがくれた良い思い出があるうちに、解体したいという
気持ちだ。
家内が、小屋近くに、トマトを植えてあるので出来ない。
壊すのに、案外場所とるしホコリも出る。
目立たないダニなど沢山いるはずだ、それでマスクの用意かいる。
そんなことを思っていると、何も出来なくなってしまう。。
その様な気持ちを持ちながら、ニワトリの囲いを取り払っていると、庭が
明るくなり、その分、他のことに目を向ける気分になった。
そして何かしら、ジーンと胸に来るものを、感じた自分にびっくりした。
オセンチなところあるんだなぁと、思い耽っていると「マメがいなくなった」
と次女と家内が大騒動。
家で飼っているカメだから、すぐ見つかるさとかるく考えていたが、捜す
となると中々みつからない。
薄黄緑色の色は、どこの環境にでも順応する保護色だ。
牙を持たない動物は、保護色で身を守る。
この、素晴らしい道具を持っている分、捜す方は大変なのだ。
夜中、娘の部屋でガサガサと音がしたので、新聞紙をめくると「マメ」が、
いたそうだ。
2階の部屋で、戸はいつも開けている状態なので、階段から落ちたら
どうしようと、心配していた様だが。
それにしても、どうして動きののろいカメを見失うのだろうかと、おかしく
なるよ。
それで、思い出したことがある、10〜15年前の冬、スピードの出ない除
雪車と乗用車で、同じ目的地に行った。
普通は、建設系の車輌速度が遅い為、30分以上の差が出ると予想して
いた。
実際は、信号機などで10分位の差しか無かった。
その時と同じように、動きが鈍いという思い込みから来る油断が、原因
だ。
このマメ(亀)も、すぐ行方不明になるのは、家の中だし、自分のそばにい
るので簡単に見つけれると言う、安易な思い込みが事件を起こすのではない
だろうか。
この事を、家内と娘に注意しようものなら大変だ。
小屋の棺桶状態を見て、カメのマメ子の捜索と発見、それらを観て何を
得る事が出来るだろうかと思うことが、平和だということか。
うーん、そのような実感は、無いなぁ。
春風するめ