ちょっと一休み
 
 「川の掃除をしたら..」
 
 家の前に川があり、道路も平行に伸びている。
 その川に、カモや小さい小鳥など沢山くるので。
 彼らが、営巣はじめるまえに、ゴミ拾いを毎年行って
 いる。
 
 毎回ゴミを拾って思う事だが、このゴミは川まで、持っ
 て来て投げた(捨てた)物と、そうでない物がある。
 それが、わかってくる。
 ブドウの木と梅の木を、1m50cm位の長さの物を
 根っこから川に捨てあった。
 どう考えたって、風で飛んでくる物でない。
 この近辺で、ブドウと梅の木を植えているのは私の家
 の他にもう一軒の家しかないことが、わかった。
 当然のことながら、注意をするために行ったのだが、
 留守だったので、町内会の班長さんに、この実態を見
 てもらった。
 「実際に、梅の木とブドウの木だろうけど、投げると
 ころを見ていないから、」と、班長さん言うのである。
 その班長さんは警察官らしいのだが。
 一応、納得してやった。
 私はね、「木についてる土と、そこの家の土を調べりゃ
 すぐ、結論でるはずだ」と、言ってやりたかった。
 隣近所だから、我慢することにした。
 
 ここが、奉仕活動に、着き物の問題点である。
 自分は世間に対して、良いことをしているのに「この
 ザマは」、こんな気持ちになって、問題へと発展してい
 くのだ、結果的に、なんのための奉仕活動かという焦
 点がボケる難しさもある。
 私も、危うくそのようになりかけた。
 
 ゲンをなおして、ゴミを拾いながら、ゆっくり歩いて(当
 然のことながら)、橋の近くまで行った。
 橋の下にカモの番(つがい)が、なにをしているのだろ
 うと、泳いで(この表現正しいかな?)来た。
 私は、ゴミを拾うのに下ばかり見ていたけど、1m位の
 距離まで寄ってきた。
 「かわいい」と、声をだしそうになった。
 なんと表現したら良いのか、かわいく暖かみのあるもの
 を感じた。
 それは、良い事をしていたから体験出来たのだと結論
 をすることにした。