ちょっと一休み(2005年8月)
 
 「疲れた時は、旅に出た方が..」
 
 毎日、同じようなことばかり..、ここんところ仕事もきつかったと
 感じた時は、チョット間を於く事が精神衛生上良いのかも知れない。
 好きな趣味に興じるのもいいけど、旅に出る方が一番いいと言われ
 る。
 旅を選んだ人は、130kmより遠い観光地を求めた方が良いそうだ。
 理由は、「どんな手だてを行っても、すぐ戻れない距離、そうなると
 観念する気持になるらしい」。
 
 その様な私も今年の春、友人に誘われて桜を見に行った時の話だ。
 青森から弘前に行く臨時列車が出た。
 自由席のため、こちらの仲間の席取りでやっと場所を確保した。
 その後、若い夫婦が、私の前の1席空いていた。
 「この席空いてますか?」と隣の席にいた、音楽をヘッドホーンで
 聞いていたサングラスの若い男性に声を掛けた。
 彼は、ヘッドホーンをはずしながら「あいている」と言った。
 若い夫人は、「じゃ私、むこうのイス空いているから、」と、行ってしま
 った。
 その時、声を掛けられたサングラスの男性は「この席、奥さんに交換し
 ましょう」と話かけ譲った。
 その光景をみて、オーッ日本の男性もまだ生きの良いところを、見せ
 るじゃないか?すてたものじゃない。
 とっさに思った、人の親切を見て良い気分になった事が、このちょっと
 した旅行の一番のご馳走のような気がした。
 捕るに足らんと言えばそうなのかも知れんが。
  改めてほのぼのとした気持ちにさせられるものだ。
 所詮旅は、人との関わり、そこの土地文化にふれる中で、自分を見
 つめるようなものだ。大げさに言えば人間性を求める道程ではないか?
 
 それにもう一つ、人生は旅と、芝居する役者にも例えれると聞く。
 自分の人生という芝居にどんな役で挑むのか?そんな話も聞いた?
 つまり、自分の人生に主役で生きる人は、問題があれば避けないで
 解決するように努力する人であり、それと反対に後回しにして、その
 問題を自分で解決できないで済ます人は、自分の人生の通行人である
 ということだそうだ。
 そう考えると、先ほどのサングラスの男性は「席を譲るのはおっくうだが、
 彼らのために..」っと思ったかどうかわからんが、結果として、主役に
 なれる人なのだ。
 その人と同様に、動物も何が大事か?というものを持っているようだ。
 動物なら子孫を、増やす事が第一番の仕事だというよう事を知っている。
 そうなると、ひょっとして動物は、生まれた時から人生論やストレス解消
 方法を知っていたのではないか?そこまで、いかなくても!。
 動物から学ぶことが一杯あるのではないかと、そんな気がした。