ちょっと一休み
 
 今から十四〜六年前にいま住んでいる自宅の所500メートル四方家が
 無く、実に隣近所に気を遣わなくて動物を飼うことが出来ると喜んだも
 のです。
 そんな場所だから、冬になると車が雪でぬかって動けなくなり夜中の何時
 であろうと「ソコップ貸して」「電話掛けさして」など、当時は今みたいに携
 帯電話が発達していなかったので大変でした。
 
 その様な環境の中で「ニワトリを飼って」ニワトリの餌を外に出しておいた、
 それを目当てにスズメが来て、キジ(高麗きじ)も来るようになった。
 毎年、子供を連れて来て次の歳にはその子が親になっていて、それも子供
 を連れてきていた。5〜6年続いた。いまのようにびっしり家が建つまでは。
 今はその面影がないが。
 動物園に聞いた。「毎年キジが来るが親はどうなったのだろうか?」と、
 「親は追い出されたよ」との返事だった。
 非常に考えさせられるものあった?
 
 そして、近所に家が建ち並び始めた頃に、「ネズミをとったのを」処理して
 いたら、近所の奥さんが「ネズミいるんですか?」(ネズミどうするんだろう)
 と、いう顔していた。
 そこで、 「前までは、冬になるとこのあたりの畑のネズミが全部家に来た
 んだ、ねずみ取りで忙しかった」。「でも、家か増えるにつけネズミが来るの
 減ったよ。ネズミは玄関を開けているとそこからも入るからねェ」っと、
 言ったら、その日は、ものすごい暑い日だったので。
 奥さん何か思い出したように家の方に走るように行ってしまった。
 ちょっと意地悪!したかなぁ。あのうしろ姿を思い出すたび「おかしくなる」
 
 何もないように感じる土地に、人間様が断りなしで住むのだからいろんな
 事が有るのは、当たり前さ人間中心(又は自己中心)の生活を考えてしま
 う。そうではなく自然の中に人間様がいる環境と考えれば、うまく物事に
 対して処理が出来るのかなァっと。思うこともたまあにあるねェ。
 だからといって、自然に問うことも出来ないけど。
 
 ここで教えられた事は
 住んでいるところも目が回るほど変わるが、動物も同じように感じている
 はずだし、でもそれに順応しようとけなげに頑張っているような気がした。